ウィッグを傷みにくくする方法5選!長持ちさせるポイントと注意点も解説
目次
はじめに
ウィッグは髪と同じく、見た目に大きな影響を与えます。
さまざまな要因によってダメージは進行していくため、着用頻度や環境によってウィッグの寿命は異なりますが、できるだけきれいな状態をキープして長持ちさせるためには正しい手入れが必要です。
そこで今回は、
・ウィッグをきれいな状態に保ちたい
・ウィッグを少しでも長持ちさせたい
という方に向けて、傷みにくくする方法5選や注意点、効果的なアイテムについて解説します。
ぜひ本記事の内容を参考に、ウィッグを適切な方法で手入れしてください。
ウィッグの一般的な寿命は?
一般的なウィッグの寿命は医療用、ファッションともに2年程度です。
ウィッグの劣化がわかるポイントとしては、切れ毛や抜け毛でボリュームがなくなってしまったり、色あせによって本来のカラーと変わってしまったりが考えられます。
また、ダメージによって髪質が悪くなり、スタイリングしにくくなるのも買い替えを検討するタイミングの1つです。
ファッション用ウィッグよりも医療用ウィッグのほうが、長時間の着用を想定してつくられているため、長持ちする傾向にあります。
ウィッグを傷みにくくする方法5選
ウィッグは、製品自体の耐久性によって大まかな寿命が決まっていますが、手入れの方法で傷みを抑えることは可能です。
この項では、ウィッグを傷みにくくする5つの方法を解説しますので、参考にして適切な手入れを行いましょう。
1. まめなブラッシング
ウィッグの絡まりを防いだり、毛流れを整えてツヤを出したりするには毎日のブラッシングが効果的です。
すで絡まってしまっている部分は、毛先から少しずつ引っ張らないように梳かしましょう。
根元から梳かそうとすると、無理な力が加わりやすく、抜け毛や切れ毛につながってしまいます。
絡まりが酷い場合は、摩擦を防ぐために霧吹きで水をかけてから梳かすのもおすすめです。
ウィッグは自毛と違って生え変わらないため、より一層まめな手入れを意識しなければいけません。
絡まりが気になった場合は、放置せずにすぐ対処してください。
また、カールタイプのウィッグはブラッシングしすぎると、緩んでしまう可能性もありますので必要な場所だけに留めるなどの注意が必要です。
毎日のメンテナンスとして、着用後にはブラッシングをして整えるのを習慣化しましょう。
2.適度なシャンプー
ウィッグも頭皮の皮脂や汗によって汚れてしまうため、10回の着用で1回程度のシャンプーが必要です。
ウィッグは長時間の着用によって不衛生な状態が続くと、ベタつきといった見た目の変化に加えて、臭いやかゆみなどの原因となる雑菌が繁殖する可能性があります。
長期的な使用にあたって衛生面が気になる方は、抗菌性能のあるベースを使ったウィッグもおすすめです。
清潔に保つのは大切ですが、過度なシャンプーや間違った方法での手入れは、かえってウィッグのダメージにつながります。
傷みにくいシャンプーの方法は、以下のような手順です。
- ブラッシングで汚れを落とす
- ボウルにぬるま湯をため、シャンプー剤(500円玉大)を入れる
- 擦らずに押し洗いする
- 水を入れ替え、すすぎ洗いをする
洗ったあとは、ウィッグをタオルでつつんで擦らずに水気を取りましょう。
自然乾燥や冷風で乾かすのが基本ですが、ウィッグが耐熱素材であればドライヤーの温風も使えます。
ただ、高温になると変形する場合もありますので、ドライヤーは近づけすぎず、長期間同じ場所に当てないように気をつけてください。
自然なツヤを保つのにもシャンプーは効果的ですので、傷ませないように工夫しながら適度なペースで行いましょう。
3.丁寧なトリートメント
シャンプーで汗と皮脂を取り除いたあとは、乾燥や摩擦を防ぐためにもトリートメントで毛をコーティングする必要があります。
シャンプーと同じ工程で、薄めたトリートメントを使うのがムラなく馴染ませるポイントです。
過剰なトリートメントはベタつきやボリュームダウンの原因にもなりますので、ロングのウィッグであれば、中間から毛先にだけつけるのもおすすめです。
つけすぎたり、残しすぎたりしないように注意しましょう。
丁寧なトリートメントはツヤをキープするだけでなく、指通りをよくするのにも有効です。
4.摩擦を防ぐケア
自毛同様に、ウィッグも摩擦によるダメージは見た目や指通りを損ねる原因の一つです。
これまでに挙げた、ブラッシングやシャンプーのタイミングでも注意しなければいけません。
力をかけてブラッシングしたり、洗ったウィッグをタオルで擦ったりするのは、パサつきや切れ毛につながります。
また、ウィッグの着用中に触りすぎるのも摩擦となりますので、気をつけてください。
摩擦によるダメージは、常に意識して対策しましょう。
5.清潔に保つ保存方法
風通しが悪く湿度の高い場所や直射日光の当たる場所を避けるのは、ウィッグを清潔かつ劣化の少ない状態で保存するために重要なポイントです。
湿気や紫外線は、ウィッグのダメージにつながります。
汗をかいた着用後やシャンプー後も乾燥させやすく、できるだけ紫外線の影響も受けない場所で保存するのが適切です。
また、型崩れも間違った保存方法で起こりやすいトラブルの1つですので、専用のスタンドを使うのもおすすめです。
ウィッグを傷みにくくするために、改めて保存方法を見直しましょう。
ウィッグ傷みにくくする際の4つの注意点
この項では、ウィッグが傷みやすくなってしまう4つの注意点を紹介します。
具体的なケースもあわせて解説しますので、参考にしてウィッグへのダメージを回避してください。
1.汗での劣化
汗や皮脂がついたウィッグを放置すると、雑菌が繁殖してしまうほか、ベタつきやボリュームダウンにもつながります。
不自然なベタつきでうまくスタイリングできないだけでなく、雑菌が繁殖すると頭皮に刺激を与えたり不快な臭いを放ったりといった問題も考えられます。
よく汗をかいた場合はシャンプーするか、専用のケアスプレーを使用して殺菌するのがおすすめです。
着用後は風通しのよい場所で保存して、ウィッグを衛生的に保ちましょう。
2.日光によるダメージ
自毛と同じく、ウィッグも紫外線によるダメージで色あせなどを引き起こすため、日光は劣化の大きな原因です。
着用中に日光を避けるのに加えて、保存の際も直射日光を避けなければいけません。
乾燥した状態であれば、タオルやハンカチを被せるのもおすすめです。
紫外線対策だけでなく、ホコリがつくのを防ぐのにも効果的です。
着用、保存に限らず、常に紫外線は意識しておきましょう。
3.スタイリング剤の放置
スプレーやワックスなどのスタイリング剤がついていると絡まりやすくなるため、使ったままの放置は避けてください。
ウィッグは絡まると引っかかりやすく、抜け毛や切れ毛にもつながります。
また、スタイリング剤がついたままの状態はホコリもつきやすいため、見た目も悪くなってしまいます。
多少のスタイリング剤であればブラッシングで落とすのも可能ですが、難しい場合はシャンプーするのがおすすめです。
ウィッグの着用後はすぐに適切な手入れをして、きれいな状態を保つ意識を持ちましょう。
4.絡まりや型崩れ
ウィッグの着用時にスタイリングがしにくくなるのは、絡まりや型崩れも大きな要因です。
雑に扱ったり、無理な力を加わえたりするのが絡まりや型崩れを起こす一番の原因で、具体的に避けるべきなのは、以下のような手入れです。
- 根元や中間から引っ張るようにブラッシングする
- 濡れたウィッグをタオルで擦る
- ウィッグをまるめて保存する
- 高温多湿の状態で保存する
絡まりは少しの引っかかりやもつれが重なって起きるため、まめな手入れが重要といえます。
以下では、絡まりやすい原因も解説していますので参考にしてください。
型崩れを防ぐには、ウィッグが変形しやすい環境を避けるのがポイントです。
絡まりも型崩れは放置すると、より悪化してしまいますので、早めに対処しましょう。
【素材別】ウィッグが絡まりやすい原因
切れ毛や抜け毛などウィッグの劣化につながる絡まりですが、毛の素材でも原因は異なります。
この項では、素材別で絡まりやすくなる原因を解説しますので、参考にしてください。
人毛
人毛ウィッグの絡まりやすい原因は、主に「油分不足」と「汚れの蓄積」の2つです。
人毛は、油分が不足して乾燥すると滑らかさがなくなり、絡まりやすくなります。
特に、シャンプーのしすぎは必要な油分も落としてしまいますので、注意してください。
ただ、人工毛よりも汗や皮脂などの汚れが蓄積しやすく、絡まりの原因になるためブラッシングや適度なシャンプーは重要といえます。
人工毛
人工毛ウィッグの絡まりにつながる主な原因は「静電気」と「消耗による劣化」です。
人工毛に使われる化学繊維は静電気が発生しやすく、毛同士が絡まりやすくなってしまいます。
また、基本的に人工毛は人毛よりも摩擦による刺激で消耗しやすいため、引っかかることが多いといえます。
静電気を防ぐスプレーの使用やトリートメントなど摩擦を防ぐ対策を心がけてください。
素材ごとの特徴や劣化の原因も知り、素材にあわせた手入れを行いましょう。
ウィッグの手入れに効果的な3つのアイテム
基本的には、製品やメーカーが推奨する専用のアイテムを使用してウィッグを手入れするのがおすすめです。
ただ、身近にもウィッグの質感向上などの効果が期待できるアイテムはありますので、この項では3つを紹介します。
1.柔軟剤
柔軟剤には、静電気防止や絡まりを防ぐ効果があります。
シャンプーのあとにトリートメントの代わりに使用すると、ウィッグのサラサラ感の維持が可能です。
柔軟剤もトリートメントと同じように、ボウルに入れて薄めながら使います。
トリートメントよりも香りが強い場合もありますので、注意しながら使用しましょう。
2.シリコンスプレー
ウィッグをサラサラに保つには、シリコンスプレーもおすすめです。
シリコンには、滑りを良くする効果があります。
シャンプーやトリートメントにも含まれるシリコンですが、シリコンスプレーは自転車のチェーンなどを滑らかにする、工業用の商品が一般的です。
シリコンスプレーを使った毛のコーティングによって、指通りをよくしたり、静電気を防いだりするほか、ツヤを出す効果も期待できます。
ウィッグ用でない場合は毛先を中心に使うようにして、頭皮への刺激に気をつけて使用してください。
3.ニベアクリーム
ニベアクリームは保湿効果が高く、ウィッグの乾燥を防ぐ方法として注目されています。
中間から毛先にムラなく馴染ませると、自然な手触りながらしっとり感が得られ、手軽に乾燥対策が可能です。
保湿効果の高いクリームは、ベタつきが残りやすいというデメリットがありますが、ニベアクリームは重たい質感にもなりにくく、持ちもよいため摩擦や静電気を防ぐ効果も期待できます。
製品や状態によってはベタつきにつながりますので、使用する場合は少しずつ様子を見ながら使ってください。
ウィッグの手入れに使える100均アイテムとは
ウィッグの手入れには、100均で手に入るアイテムも使用できます。
ウィッグ専用のアイテムは、高価なケースも多いため長期の使用では大きなコストとなってしまいます。
使用頻度が高いアイテムほど、安価で手に入るのは嬉しいポイントです。
実際に100均一で手に入るのは、以下のようなものです。
- ペット用ブラシ
- シリコンスプレー
- ベビーオイル
- シャンプーやトリートメント
- 柔軟剤
ただ、専用でないアイテムの使用は、思わぬダメージにつながる可能性もあります。
様子をみながら少しずつ取り入れたり、応急処置として使ったりといった方法がおすすめです。
適切な使用方法であれば十分な効果を発揮しますので、変化に注意して使いましょう。
ストレートとカールタイプのケアの違い
同じウィッグでも、ストレートかカールタイプかでもケアには違いがあります。
ストレートのウィッグはサラサラ感をキープするのが重要であるため、絡まりやパサつきへの注意が特に必要です。
まめなブラッシングのほか、静電気や摩擦にも気をつけましょう。
カールタイプのウィッグでは柔らかなカールやツヤが重要といえますので、過度なブラッシングを控え、目の粗いコームやテール部分を使って絡まりを梳かすのがおすすめです。
無理な力をかけずに、やさしくカールをキープできるような手入れを心がけましょう。
サロンでのスペシャルケアも効果的
日頃のケアでも傷みが気になる場合は、ウィッグ専門サロンでのスペシャルケアもおすすめです。
特別なトリートメントメニューで、パサつきや絡まりを抑えられます。
すでにあるダメージが気になる場合のほか、予防としても定期的な利用は効果的といえます。
ただ、特別なケアに頼りすぎるのではなく、基本的には毎日の手入れへの意識が大切と考えてください。
まとめ
ウィッグを傷みにくくするには、日頃の手入れが重要です。
製品と着用頻度によって寿命は異なりますが、正しく扱うことできれいな状態を長く保てます。
また、傷む原因への理解も着用中の意識や保存方法の根本的な改善につながるポイントです。
この記事を参考にして、素材や状態にあわせた適切な方法で手入れしましょう。