
60代でもおばさんぽくならない髪型の選び方とは?若々しく見えるスタイルとヘアケアのポイント
60代になると、髪質やボリュームの変化、白髪などの悩みが増え、「どうしても老けて見えてしまう」「おばさんぽい髪型になってしまう」と感じることが多いのではないでしょうか?
しかし、髪型次第で若々しく洗練された印象を保つことは可能です。本記事では、60代でもおばさんぽく見えない髪型のポイントと、おすすめのヘアスタイルをご紹介します。

ライター美容師S
現役美容師ライター/髪質改善スタイリスト
髪質改善専門店にてスタイリストとして勤務しながら、美容師歴20年の知識と経験を活かし、ライターとしても活動中。
特に大人女性に多い「髪のボリューム不足」「うねり」「薄毛」といった悩みに寄り添い、ひとり一人に合ったケアやスタイル提案を行っている。
髪の表面的なケアにとどまらず、食生活や美容習慣など内面からのアプローチも取り入れたアドバイスが好評。リピート率は95%以上。
信頼される丁寧なカウンセリングと、年齢を重ねた髪に合わせた施術に定評がある。
お客様が鏡を見るたびに「今の自分の髪が1番好き」と思えることを目指し、今日も現場でサポートを続けている。
60代の髪型が「おばさんぽく」見えてしまう原因とは?

60代になると、髪型による印象が大きく変わります。加齢によって髪のボリュームや質感が変化し、思わぬ「おばさんぽさ」を感じることも。ここでは、そんな髪型が老けて見える原因を探っていきましょう。
髪のボリュームが少ない
髪の毛が細くなり、かつてのハリやコシが失われると、思い通りのスタイルを保つのが難しくなります。同じ本数の髪があっても、ボリュームが少ないと老けた印象に見られがちに。スタイリング後のキープ力が弱まり、ツヤも失われてしまうと、老けた印象になってしまいます。
また、加齢による抜け毛のせいで、髪の本数が少なくなりボリュームが出にくくなることも。薄毛で頭皮が透けて見えるとこれも老けた印象を与えてしまいます。
髪色が暗すぎる
髪色が暗すぎたり、真っ黒の髪は顔の印象を重たくし、老け見えの原因に。また、年齢的に不自然な黒髪だと、肌の色とのコントラストが強くなり、顔色が悪く見えたり、疲れた印象を与えてしまうことも。
直線的なストレートヘア
ストレートヘアなど段のないヘアスタイルは、顔が大きく見えたり、全体的に重たくなることも。トップがぺたんこになりやすく、髪のツヤが失われていたり、ハリコシが少ないと、貧相な印象を与えてしまいます。
また、顔周りに動きがないと、顔が長くたるんで見えやすいこともあります。
髪の乾燥やダメージ
加齢によって、髪は乾燥しやすく、ダメージしやすくなります。また、お手入れ状況によって、髪のツヤは失われ、パサつきやすくなることもあります。
傷んでまとまりのない髪は疲れて見えてしまい、老けた印象を与えてしまいます。
放置された白髪
白髪の目立つ髪や根元が伸びっぱなしの髪型も、老けて見える原因の一つです。髪の若々しさを保つには、定期的なヘアカラーリングとメンテナンスが不可欠。
60代におすすめ!若々しく見える髪型のポイント

60代の髪型を若々しく見せるには、ちょっとしたコツがあります。トップのボリュームや髪の動きを意識するだけで、印象がぐっと変わります。ここでは、年齢を感じさせないスタイル作りのポイントをご紹介します。
ふんわりとしたトップのボリューム
根元をふんわり立ち上げるだけで、一気に若々しい印象になります。トップの髪にボリュームがあると、顔全体のバランスが整い、華やかで軽やかな雰囲気を演出できます。自宅で簡単にできる方法として、カーラーやホットカーラーを使うと、自然な立ち上がりが作れます。また、ドライヤーで根元を持ち上げながら乾かすだけでも、ふんわり感を出せるでしょう。さらに、ウィッグやトップピースを活用することで、手軽にボリュームをプラスできます。分け目を少しずらしてみるのも、ペタンコ髪を防ぐ効果があるので試してみてください。
動きのあるレイヤースタイル
レイヤーを入れて軽さを出すことで、垢抜けた印象になります。髪に適度な段差をつけることで、自然な動きが生まれ、立体感のあるスタイルに仕上がります。特に顔周りにレイヤーを入れると、小顔効果が期待できるのが嬉しいポイントです。短めのレイヤーを入れると元気で若々しい印象に、長めのレイヤーを入れると落ち着いた上品な雰囲気になります。また、レイヤーを入れることで髪の重さが軽減され、ボリュームが出しやすくなるため、トップのぺたんこ感を解消する効果もあります。スタイリング時には、ワックスやヘアオイルを使って毛先を軽く動かすことで、さらにこなれた雰囲気を演出できます。
適度な明るさのヘアカラー
暗すぎず明るすぎない「ナチュラルブラウン」や「ベージュ系」のカラーが最適です。60代の髪色選びでは、自然に白髪をぼかしつつ、顔色を明るく見せることが大切です。黒髪が強すぎると顔の印象が重たくなり、逆に明るすぎると白髪が浮いて見えることがあります。そのため、落ち着いたトーンのブラウン系やベージュ系カラーを選ぶと、髪全体が柔らかく見え、肌馴染みも良くなります。また、ハイライトを入れると立体感が生まれ、髪に動きが出るので、より自然で若々しい仕上がりになります。髪色を変えるだけで印象が大きく変わるので、自分に合ったカラーを見つけることが重要です。
顔まわりをスッキリ見せるカット
前髪を少し作る、フェイスラインに沿うレイヤーを入れるなど、顔を引き締めて見せるデザインを意識すると良いでしょう。顔まわりの髪型は、全体の印象を左右する大切なポイントです。例えば、斜め前髪を作るとフェイスラインが自然にカバーされ、若々しく柔らかい印象になります。額を適度に見せるシースルーバングも、軽やかさを出すのに効果的です。また、顔周りの髪を短めにカットし、サイドに動きを出すことで、小顔効果が期待できます。逆に、長すぎる髪や厚みのあるストレートヘアは顔の輪郭を強調しやすいため、適度に軽さを持たせることがポイントです。スタイリングでは、顔周りの髪を軽く巻くと、さらに立体感が生まれ、洗練された印象になります。
髪質別おすすめスタイル
髪質によって似合うスタイルや、扱いやすさが大きく変わります。自分の髪の特性を理解し、それに合ったカットやスタイリングを選ぶことで、より若々しく洗練された印象に。ここでは、直毛・くせ毛・細毛・剛毛それぞれにおすすめのヘアスタイルをご紹介します。
直毛の方におすすめのスタイル
直毛の方は、動きが少ないため「のっぺりした印象」になりがち。レイヤーを入れたり、パーマやカールアイロンで動きをつけて軽やかさを出しましょう。毛先に軽いウェーブやミディアムレイヤーを入れることで、フラットになりがちな髪に動きと立体感が生まれます。硬くまとまらず、柔らかな印象のスタイルが、若々しい印象を与えるでしょう。
- おすすめスタイル:レイヤーボブ、ショートウルフ
くせ毛の方におすすめのスタイル
くせ毛の方は、自然な質感と動きを活かすスタイルがおすすめです。ランダムな毛先の動きと程よいボリュームで、硬くまとまりすぎない柔らかな印象に。縮毛矯正で無理にストレートにするより、くせの特徴を生かしたスタイリングが若々しさとナチュラルな魅力を引き出します。
- おすすめスタイル:ミディアムウェーブ、ショートパーマ

細毛の方におすすめのスタイル
細毛の方は髪がペタンとしやすいため、トップに高さを出すスタイルが理想的です。根元をふんわり立ち上げることで、自然なボリューム感が生まれ、若々しい印象になります。レイヤーを入れすぎると軽くなりすぎてしまうため、適度な厚みを残しながら、動きをつけるのがポイントです。重すぎず軽すぎないバランスを意識することで、品よくふんわりしたスタイルをキープできます。
- おすすめスタイル:ふんわりショート、エアリーボブ

剛毛の方におすすめのスタイル
剛毛の方は髪が重たく見えやすいため、レイヤーを多めに入れると軽やかな印象になります。特にトップや顔まわりに動きをつけると、柔らかく見えやすくなります。毛量が多い場合は、適度に梳いてボリュームを調整すると、扱いやすくなり、スタイリングもしやすくなるでしょう。重たくなりすぎないようにカットを工夫することで、若々しく洗練されたスタイルをキープできます。
- おすすめスタイル:レイヤーカット、ハンサムショート

ヘアケアのポイント

年齢とともに髪のハリやコシが失われ、ボリュームが出にくくなるのは自然な変化です。しかし、適切なヘアケアを取り入れることで、健康的で若々しい髪をキープすることが可能です。ここでは、60代の髪を美しく保つためのエイジングケアや、ボリュームアップのポイントをご紹介します。
エイジングケア
年齢とともに髪のハリやコシは失われますが、適切なケアで進行を遅らせることが可能です。髪の健康は頭皮環境や栄養、生活習慣と深く関係しており、特に血行を促進すると成長をサポートできます。日々の習慣を見直すだけでも、髪のツヤやボリュームに違いが出るため、正しいケアを取り入れることが重要です。60代の髪を美しく保つためのエイジングケアは次の通りです。。
- 頭皮マッサージを習慣にする→頭皮の血行を良くすることで、健康な髪が育つ頭皮環境へ導くことができます。シャンプー時に手で頭皮のコリを解すようにマッサージしてみましょう。専用のヘッドマッサージ機を使うのもおすすめです。
- 髪に栄養を与えるシャンプーを選ぶ→毎日使用するシャンプーを見直すことで、髪の状態が扱いやすくなることも。洗浄力がマイルドなアミノ酸系シャンプーがおすすめです。
- タンパク質を意識した食生活→髪の主成分はタンパク質です。健康的な髪を育むために必要な栄養を十分に摂りましょう。
- 質の良い十分な睡眠→睡眠も健康的な髪を育む上で必須です。髪に影響を与えるホルモンバランスを整えるためにも質の良い十分な睡眠を摂りましょう。
- ストレス解消→過度なストレスは抜け毛や薄毛の原因になることがあります。ストレスを溜めないように心掛けましょう。
- 喫煙や飲酒を控える→喫煙や飲酒は健康的な髪を育むのを妨げてしまいます。加齢スピードをゆるやかにしたいなら、控えたほうがいいでしょう。
ボリュームアップのコツ
髪が細くなったり、ボリュームが減ってしまうと、スタイリングが決まりにくくなります。しかし、ちょっとした工夫を取り入れるだけで、根元がふんわり立ち上がり、若々しい印象をキープすることができます。特に、ドライヤーの使い方やスタイリング剤の選び方を工夫すると、簡単にボリュームアップが可能です。ここでは、髪をふんわりさせるための具体的なテクニックをご紹介します。
- ドライヤーで根元を立ち上げる→髪の生え方の向きと反対方向からドライヤーを当てましょう。ブラシを使うとやりやすいでしょう。
- 軽めのヘアオイルやスタイリング剤を使う→重めのスタイリング剤は髪がぺたんこになってしまいます。また軽めのヘアオイルやスタイリング剤を使うときは、根元には付けず、毛先に付けるようにするとボリュームアップがキープできます。
スタイリング方法

せっかく素敵な髪型にしても、スタイリング次第で印象が大きく変わります。毎日のセットを工夫することで、より若々しく洗練されたヘアスタイルをキープできます。ここでは、ブローのコツやアイロンの使い方など、60代の髪を美しく見せるスタイリング方法をご紹介します。
ブローでふんわり仕上げるコツ
スタイリングの基本は、ドライヤーを使ったブローです。正しくブローすることで、髪にツヤが出て、ボリュームもアップし、若々しい印象になります。特に根元をふんわり立ち上げることを意識すると、自然なボリューム感が生まれます。ブローのコツを押さえるだけで、スタイリングがぐっと楽になり、仕上がりの美しさも変わります。ここでは、効果的なブローのポイントをご紹介します。
- 根元をしっかり立ち上げる
髪の根元が潰れると、全体がぺたんこになり、老けた印象になりがちです。根元をしっかり立ち上げるためには、髪の生え際と反対方向からドライヤーを当て、指で根元を持ち上げながら乾かしましょう。 - ブラシを使って自然な丸みを出す
ロールブラシを使いながら毛先を軽く内巻きにすると、優しく柔らかい印象になります。特に、ボブやセミロングの方は、毛先を動かすことで顔周りがスッキリ見えます。 - 仕上げに冷風を当てる
温風で形を作った後に冷風を当てることで、髪型の持ちがよくなります。トップのボリュームもキープしやすくなり、一日中きれいなスタイルが続きます。
ヘアアイロンで自然な動きをプラス
ヘアアイロンを使うと、毛流れを整えたり、動きを加えたりでき、おしゃれな印象がアップします。特にレイヤーの入った髪型は、毛先にカールをつけることで立体感が生まれ、軽やかな仕上がりに。ただし、高温で長時間当てるとダメージの原因になるため、適切な温度設定と短時間の使用が大切です。ここでは、ヘアアイロンを効果的に使うコツをご紹介します。
- 根元から巻かず、中間から動きを出す
根元から巻くと、不自然にボリュームが出すぎてしまいます。自然な仕上がりにするために、髪の中間から毛先にかけて軽くアイロンを滑らせるのがポイントです。 - 毛先をワンカールさせる
ストレートアイロンを使って、毛先を内巻きまたは外巻きに軽くワンカールすると、顔周りが華やかになります。短時間でできるので、忙しい朝にもおすすめです。 - アイロンの温度は低めに設定する
高温で長時間当てると、髪がダメージを受けやすくなります。140〜160℃の低めの温度で、短時間でさっと仕上げるのがコツです。
スタイリング剤でナチュラルに仕上げる
スタイリング剤の選び方や使い方によって、髪の印象が大きく変わります。年齢を重ねた髪には、軽めのスタイリング剤を選ぶことがポイントです。スタイリング剤を上手に使うことで、ナチュラルで若々しい仕上がりが叶います。髪が重たくならないスタイリングの方法をチェックしておきましょう。
- 軽いワックスやヘアクリームを使う
重たいワックスやジェルは、髪がペタンとしやすくなります。自然な動きを出すために、軽めのワックスやヘアクリームを薄くなじませるのがおすすめです。 - オイルは少量を毛先だけにつける
髪全体にオイルをつけると、べたついた印象になります。乾燥が気になる場合は、毛先中心に少量なじませてツヤを出しましょう。 - 仕上げにスプレーでふんわり感をキープ
せっかく作ったスタイルが崩れないように、キープ力のあるスプレーを軽く吹きかけましょう。ただし、かけすぎると固まって不自然になるので、ふんわりと髪全体にかけるのがポイントです。
まとめ

60代でも「おばさんぽくない髪型」を作るポイントは、
✔ トップにボリュームを出す
✔ 動きのあるカットやレイヤーを入れる
✔ 適度に明るいカラーを選ぶ
✔ 顔まわりをすっきりさせる
さらに、ウィッグを活用すれば、簡単に理想の髪型を実現できます。年齢を重ねても、おしゃれなヘアスタイルを楽しみながら、若々しい印象をキープしましょう!

監修者
眞子 桂子(まなご けいこ)
美容ケアの専門家/医療美容師/セラピスト芸人【千と桂】katsuraco
東松山市應援團(親善大使)
薄毛・脱毛症などの見た目の悩みを抱える方々に寄り添い、独自の美容療法を展開。髪や肌、心のケアを重視し、似合わせウィッグの提供や頭皮ケア、健康相談を行う。また、自身の経験を基に東洋医学や心理学を学び、2015年に髪と肌、心の相談室「KAMI結」を設立。2017年には外見の悩みを抱える方々のためのプライベートサロンを開業し、訪問美容やアピアランスケアにも力を注いでいる。
さらに、「美容で生きる力を届ける」をテーマに講演活動を行い、映画『あなたへつなぐものがたり』を製作。2022年には完成披露上映会を開催するなど、多方面で活躍中。
役職
- 一般社団法人 医介連携いきがい協会 代表理事
- KAMI結 代表
- NPO法人 福祉ケアサポート理美容協会 理事
- あなたへつなぐプロジェクト 実行委員長