【ウィッグ】何が違う?人毛と人工毛のメリット・デメリットを徹底比較!
ウィッグ選びで多くの方が最初に直面するのがウィッグの素材。
「人毛はいいけど、人工毛は劣るのでは?」などと安易に思っていませんか?
人毛と人工毛はそれぞれ特徴に違いがあり、人毛が合ってる人もいれば人工毛の方が合っているという人もいます。ウィッグ選びは、それぞれの素材の特徴を知り、自分に合った商品を選ぶことが失敗しないコツです。
そこで今回は、人毛と人工毛のウィッグの特徴の違いや、そのメリット・デメリットについてくわしくご紹介します。
目次
人毛ウィッグと人工毛ウィッグの違い
ウィッグに使用される素材には、人の髪の毛で作られた「人毛」と化学繊維(ファイバー)で作られた「人工毛」の2種類があります。ウィッグの種類で「人毛Mix」というものがありますが、これは、人毛と人工毛をバランスよくミックスした商品になりますので、ウィッグの素材としては「人毛」と「人工毛」ということになります。
それでは、それぞれの素材について、どんな違いがあるのか特徴からくわしく見ていきましょう。
人毛ウィッグの特徴
人の髪の毛から作られた人毛ウィッグは、自分の髪の毛のような質感や手触りが感じられます。ドライヤーやヘアアイロンはもちろん、パーマやカラーといったスタイリングが自由にできるのが特徴です。自然な見た目で地毛のようなツヤ感もあり、いかにもウィッグを着用しているという違和感が感じられにくいのも魅力です。また、人毛ウィッグは、化学繊維を使用していないため、病気などで肌がデリケートになってしまった方のための医療用ウィッグとしても多く活用されています。
人毛といっても、大きく分けて以下の2種類があるのをご存知でしたか。
種類 | 特徴 | 耐久性 | パサつき・チリつき | 価格 |
---|---|---|---|---|
REMY(レミー) | キューティクルをほぼそのままの状態で残したグレードの高い人毛 | 高い | キューティクルにより水分を保ちやすいため、一般的な人毛よりもなりにくい | 高い |
ノーマル | キューティクルを外した一般的な人毛 | レミーよりは劣る | キューティクルがないため、レミーと比べればなりやすい | レミーよりも安い |
見た目はあまり変わりませんが、手触りや質感はレミーの方が地毛に近く、より自然です。
人工毛ウィッグの特徴
人工毛ウィッグは、化学繊維(ファイバー)で作られています。とても軽く、形状記憶の素材を多く採用しているため着用前のセットが簡単で、崩れにくいのが特徴です。化学繊維ならではの引張強度も高く、速乾性にも優れているため、手間をかけずにウィッグを使いたい方にたいへんおすすめです。カラーやヘアスタイルも豊富ですので、好みのウィッグが見つかりやすいのも魅力の一つです。
人工毛に使用されている化学繊維(ファイバー)は、大きく分けて以下の3種類あります。耐久性や質感はほとんど変わりませんが、耐熱性の有無に違いがあります。
種類 | 耐熱性 |
---|---|
ポリエステル系 | 〇 |
アクリル系 | × |
ナイロン(ポリアミド) | × |
人工毛では、ドライヤーやヘアアイロンは基本的に使用できませんが、耐熱性のあるポリエステル系であれば使用可能な場合があります。しかし、耐熱温度には上限が設定されていますので、ドライヤーやヘアアイロンを使用する場合は、各メーカーが提示している使用上の注意をよく確認しましょう。
人毛ウィッグと人工毛ウィッグのメリット・デメリット
ここまで、人毛と人工毛のウィッグの特徴をご紹介しましたが、購入を検討するとなると、さらにメリット・デメリットも知りたいところです。
それでは、それぞれご紹介していきます。
人毛ウィッグ
デメリット
- 人毛の質に個体差がある
- 着用前にスタイリングが必要
- 色褪せしやすい
- 値段が高い
メリット
- ヘアアレンジが自由自在
- 専用のケア用品を購入する必要がない
- 耐久性が高い
- 地毛に馴染みやすい
人毛ウィッグは、やはり価格の高さがネックです。髪の毛が長くなればそれだけ高くなります。長持ちさせるためには、メンテナンスもしっかり行わなければならないのも躊躇する要素かもしれません。しかし、人毛には、人工毛では出すことができない見た目の自然さがあります。ウィッグ選びで見た目を重視するのであれば、断然人毛がおすすめです。
人工毛ウィッグ
デメリット
- ドライヤーやヘアアイロンが使用できない
- 化学繊維(ファイバー)特有のテカリがある
- 静電気が起きやすく傷みやすい
- 使用頻度によっては劣化が早い
メリット
- デザイン性が高い
- 形状記憶素材でスタイルが維持できる
- ほとんど色褪せしない
- 値段が安い
人工毛ウィッグは、ファイバー特有のテカリや静電気が起きやすく傷みやすいのが気になるところです。しかし、最近では、メーカー独自に開発した特殊なファイバーや人毛に近い見た目や質感を持ったファイバーが開発されており、以前のような違和感を感じるものではなくなってきました。
とはいっても、ウィッグの寿命を早める第一の原因は、静電気です。人工毛ウィッグを長持ちさせるためのお手入れは欠かさないようにしましょう。
お手入れ方法の違い
人毛と人工毛のウィッグでは、お手入れの方法に大きな違いがあります。ウィッグを長持ちさせるためには、それぞれの素材に合った正しいお手入れをしましょう。
人毛ウィッグ
ウィッグに加工された人毛は、地毛よりも傷みやすいため丁寧にお手入れしましょう。
〇毎日のお手入れ
着用前にブラッシングを丁寧に行うと、着用時に絡まることが少ないのでおすすめです。着用後にも毛先からブラッシングし、もつれやほこりを落とし保管しましょう。
保湿効果や静電気防止効果のあるスプレーを併用するのも美しく長持ちさせるコツです。
〇シャンプーの方法
【準備するもの】
・普段使いのシャンプーとコンディショナー
・目の粗いブラシまたはくし
【お手入れの手順】
- 毛先から順にブラッシングし、もつれやほこりを落とします
※ブラッシングを丁寧に行わないと切れ毛の原因につながります。優しく行いましょう
※ストッパーは閉じておきましょう
- ウィッグがすっぽり入る大きさの洗面器に水かぬるま湯を入れ、少量のシャンプーを溶かし泡立たせ、ウィッグをゆっくり浸します
※熱湯は使用しないように気をつけましょう
- ウィッグを優しく押し洗いします
※もみ洗いは、もつれの原因につながるため避けましょう
- 洗面器の水を変え、シャンプーと同じ行程でコンディショナーをします
- 洗い終わったら、ウィッグをシャワーで上から流し、くしで毛並みを整えます
- 優しくタオルドライし、水気を吸い取ります
- ドライヤーで優しく乾かし、自分好みのスタイルにブローをします
※ドライヤーの当て過ぎは、髪の毛を痛める原因につながりますので注意しましょう
人工毛ウィッグ
化学繊維で作られているため、静電気が発生しやすく、汚れやほこりの付着が人毛に比べると多いです。静電気防止、艶出し効果に優れたウィッグスプレーなどケア用品を上手に活用しましょう。
〇毎日のお手入れ
静電気が起こりやすい季節には、出かける前に静電気防止スプレーをかけブラッシングすると静電気が予防できます。着用後は、絡まった髪の毛を手ぐしで優しくほぐし、ブラシがスムーズに通りやすくするとファイバーを痛めずにすみます。ブラッシングでほこりや汚れをしっかり落としましょう。
〇シャンプーの方法
【準備するもの】
・ウィッグ専用のシャンプー
・ウィッグ専用のコンディショナー(または柔軟剤)
・目の粗いブラシ、もしくはくし
【お手入れの手順】
- 毛先から順にブラッシングし、もつれやほこりを落とします
※ブラッシングを丁寧に行わないと切れ毛の原因につながります。優しく行いましょう
※ストッパーは閉じておきましょう
- ウィッグがすっぽり入る大きさの洗面器に水かぬるま湯を入れ、少量のシャンプーを溶かし泡立たせ、ウィッグをゆっくり浸します
※熱湯は使用しないように気をつけましょう
- ウィッグを優しく押し洗いします
※もみ洗いは、もつれの原因につながるため避けましょう
※※汚れがひどい場合は、2度洗いをしましょう
- 洗面器の水を変え、シャンプーと同じ行程でコンディショナーまたは柔軟剤をします
※2.、3分ほど浸し、髪の毛に浸透させましょう
- 洗い終わったら、ウィッグをシャワーで上から流し、毛並みを整えます
- 優しくタオルドライし、水気を吸い取り、自然乾燥させます
※耐熱性のない合成繊維(ファイバー)の場合は、ドライヤーは使用は避けましょう
※ファイバーの種類によっては、半乾きの状態でキュアコートといった保護スプレーを使用し、くしで毛並みを整えたほうがいい場合があります
- 乾いたら、毛先から丁寧にブラッシングし、毛の流れを整えましょう
お手入れの頻度
人毛、人工毛ともに、お手入れの頻度は、一般的に1週間〜10日が目安とされています。しかし、汗の臭いや汚れが気になりだしたら適度なタイミングでお手入れすることをおすすめします。
人毛ウィッグ・人工毛ウィッグのおすすめメーカー3選
ここでは、人毛・人工毛ウィッグのおすすめメーカーを3つご紹介します。ぜひ、今後のウィッグ選びの参考にされてください。
リネアストリア
引用元:リネアストリア公式
ファッションウィッグ業界でNo.1の実績を誇るリネアストリアは、フルウィッグからトップカバーウィッグまでラインナップがたいへん豊富です。人気の「天使シリーズ」には、人毛と人工毛の2種類あり、人の手で1本1本植毛した総手植えで丁寧に仕上げられています。見た目もふんわりと自然で、長時間使用しても疲れないよう毛量が調節されています。新作も続々と発売されていますので、ウィッグを検討の方は公式ホームページをこまめにチェックすることをおすすめします。
マリブウィッグ
引用元:マリブウィッグ公式
見た目の自然さにこだわった商品を展開しているマリブウィッグ。フルウィッグや部分ウィッグまで豊富に取り揃えています。人工毛には、高級化学繊維(ファイバー)、耐熱化学繊維(耐熱ファイバー)を採用しているため、強度があり、ファイバー特有のテカリなど目立ちにくいのが特徴です。店舗販売が中心のマリブウィッグですが、都合で店舗に出かけられない方のために自宅でゆっくりお試しできる無料試着サービスを行っています。購入する前に、自分に合った商品をじっくり検討できる安心感が魅力です。
プリシラ
引用元:プリシラ公式
プリシラでは、ファッションウィッグだけでなく、ミセス用、医療用、メンズ用、キッズ用と細かくタイプ分けされており、年齢やシーンを問わず欲しい商品が見つかりやすいのが特徴です。プリシラが取り扱う人工毛は、静電気、もつれ、ちぢれなどを防止し、 スタイリングが長持ちするように作られた国内メーカー製高級ファイバーを使用しています。クオリティが高いわりには手に入りやすい価格だという購入者からの口コミも上々です。
まとめ
ここまで、人毛と人工毛のウィッグの特徴の違いやメリット・デメリットについてご紹介しました。
人毛ウィッグは、自然な見た目を重視したい方におすすめですが、お手入れや値段がネックになる場合があります。
一方で、人工毛ウィッグは、人毛よりも安価で手に入りやすく、スタイリングも簡単でセットに時間をかけたくない方におすすめですが、地毛に馴染みにくく化学繊維特有のテカリが目立つ場合もあります。
ウィッグ選びには、それぞれの特徴を知り、どのタイプの素材が自分に合っているか見極めることもポイントです。
ウィッグ生活をストレスなく楽しむために、ライフスタイルに合った商品を選びましょう。